弁護士と顧問契約を結ぶメリットとは

弁護士への依頼方法として、トラブルが発生した際にその都度スポット契約する方法と、顧問契約しておく方法があります。

顧問契約には顧問料がかかりますが、日常的に相談できるなど、スポット契約にはないメリットがあります。

この記事では、弁護士と顧問契約を結ぶメリットについて解説します。

弁護士の顧問契約とは

毎月一定の金額を支払うことで、日常的に弁護士へ助言を求められるようにする契約が、弁護士の顧問契約です。

顧問契約を行うことで、トラブル発生時だけでなく、いつでも法律関係の専門的な相談ができます。

顧問弁護士には、次のような相談が可能です。

• 契約書などのリーガルチェック
• 法改正への対応
• トラブル予防
• リスク対策
• トラブル発生時の対応
• 訴訟などの対応

日常的な相談は顧問料に含まれますが、訴訟対応などは別料金とすることが一般的です。

弁護士と顧問契約を結ぶメリット

弁護士と顧問契約を結ぶことで、トラブルが発生する前から日常的に弁護士へ相談でき、トラブルが発生しにくい環境を作れるメリットがあります。

弁護士へ相談するハードルが下がる

弁護士と顧問契約を結んでいない場合、ささいな問題では、弁護士へ依頼するほどではないと判断することがあります。

たとえば取引先から契約内容の一部変更を求められた場合、わざわざ新たに弁護士を探してまで、契約内容のチェックを依頼する必要はないと考えることも少なくありません。

しかし、変更内容がいずれ大きなトラブルにつながる可能性もあります。

このような場合にも、弁護士と顧問契約していれば、気軽に変更内容のチェックを依頼できます。

自社にとって不利な内容が含まれている場合には、改善方法などの助言を得ることが可能です。

また誰に相談すべきかわからないような内容でも、顧問弁護士がいることで、まず弁護士に相談するという手段を選択できます。

結果として、さまざまな場面で法的な裏付けをもとに行動でき、大きなトラブルを未然に防げるようになります。

法務部を設置するよりも簡単

社内に法務部を設置するには、専門的な人材の確保や人件費が必要になります。

しかし弁護士と顧問契約を結ぶことで、法務部を設置するよりも簡単に専門的な人材を確保できます。

人件費よりも顧問料の方が安価なことが多く、金銭的に大きな負担をかけず、より専門的な対応が可能になります。

トラブルが発生しないようリスク対策できる

トラブルが発生してからではなく、発生しないように対応できることは大きなメリットです。

たとえば契約を行う際には、顧問弁護士に契約書のリーガルチェックを依頼することが可能です。

弁護士のチェックが入ることで、必要な条項を漏れなく記載し、トラブルにならないような契約書を作成できます。

また社内に対しても、トラブルが発生しないように努めることが大切です。

ハラスメント対応など、法律で定められた対応を正しく行わなければいけません。

また労務関係の法改正があった場合には、就業規則や雇用契約の見直しが必要になることもあります。

弁護士と顧問契約しておくことで法改正の情報を速やかに取得でき、最新の法律にも適切に対応できます。

自社だけでは気付かなかった問題点を指摘してもらえる

顧問弁護士がいることで、自社内では気付けなかった問題点を指摘してもらうことが可能です。

たとえば契約書に不備があった場合、取引先から指摘された時には、すでにトラブルが発生している恐れもあります。

日頃から顧問弁護士によるチェックが入ることで、トラブルとして発覚する前に問題点を把握できます。

トラブル発生時に初期段階から対応してもらえる

問題が大きくなる前に適切な対処ができることも、顧問契約のメリットです。

トラブルが発生した際、対応が後手に回ってしまうと、問題を大きくしてしまいかねません。

しかし顧問弁護士がいることで、問題の初期段階から対応を依頼できます。

また顧問弁護士であれば、自社にとって有益な解決方法を導き出しやすくなります。

トラブル発生時に弁護士とスポット契約をすると、トラブルが発生した背景を最初から説明していく必要があります。

解決策を導き出すまでに時間がかかるうえ、情報不足から最適な選択ができない恐れもあります。

日頃から顧問弁護士に会社の状況を把握してもらっておくことで、問題解決のため素早く行動してもらうことが可能です。

まとめ

この記事では弁護士と顧問契約を結ぶメリットについて解説しました。

弁護士への依頼は顧問契約だけでなく、問題発生時にスポット契約する方法もあります。

しかし顧問契約しておくことで、日頃からどのような内容でも相談できる環境になり、トラブルを未然に防ぐことが可能です。

また万が一問題が起きた場合にも、顧問弁護士に迅速な対応を依頼できます。

会社経営の合理化やトラブル対応には、弁護士との顧問契約をご検討ください。