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担保にした住宅の競売と任意売却の違い

住宅を担保にして借り入れた借金を返済できなくなった場合、住宅を売却し、その売却益で借金の返済を行います。

売却方法には売主の意志を反映させられる任意売却と、裁判所の決定により強制的に売却される競売があり、それぞれ特徴が違います。

この記事では、競売と任意売却の違いについて解説します。

住宅を担保にした借金の返済

住宅ローンなど、住宅を担保にしてお金を借りることがあります。

住宅ローンは住宅購入資金を借り、年月をかけて分割で返済していくものです。

完済には30年以上かかることもあり、場合によっては途中で返済できなくなってしまうこともあります。

そのような事態に備えるため、銀行などお金を貸す人(債権者)はお金を借りる人(債務者)に対し、住宅を担保にするよう求めます。

債務者が借金の滞納を続けた場合には、債権者は担保にした住宅の売却益から返済を受ける権利(抵当権)により、返済を受けられます。

住宅を売却した利益ですべての借金を返済しきれなかった場合には、その後も残った借金を返済していかなければなりません。

競売

競売とは、担保にしていた住宅を裁判所の決定のもと強制的に売却し、その売却益を債権者に分配する方法です。

債務者が滞納を続けた場合、債権者は借金を回収するため裁判所に申し立てを行い、裁判所主導で住宅の売却が行われます。

 

競売が始まると、執行官や評価人が住宅の価値を評価し、最低入札価格を決めます。

入札日が決定すると裁判所などで物件の情報が開示され、入札が行われます。

もっとも高い金額で入札した人が落札となり、落札者が入金を終えると住宅の所有権も落札者に移行されます。

任意売却

任意売却とは、債権者の同意を得て抵当権を抹消してもらい、一般の不動産市場で住宅を売却する方法です。

債権者全員の同意がなければ手続きできません。

任意売却は一般的に競売の手続きと同時に行われ、競売の落札者が決定するまでの間に売却する必要があります。

競売の落札者が決まるまでに売却できなかった場合には、そのまま競売で取引されます。

 

任意売却での売り出し価格は、市場価格や債務者の意向も踏まえたうえで決定します。

購入希望者が現れると、債務者と購入希望者との間で売買契約を結びます。

売却先によってはリースバックの契約を行える可能性があり、売却後も家賃を払いながら自宅に住み続けられることもあります。

売却益で借金を完済できない場合には、専門家のサポートのもとで今後の返済方法について債権者と相談することが可能です。

競売と任意売却の違い

競売と任意売却はどちらも住宅を売却し、そのお金で返済する方法ですが、いくつかの違いがあります。

売却価格に差がある

競売での取引価格は市場価格よりも低くなることが一般的です。

市場価格に近い金額で取引できる任意売却と違い、競売では得られる金額が少なくなるため、任意売却よりも返済できる金額が少なくなります。

借金が残ってしまう可能性が高くなり、もしも借金が残ってしまった場合には、所有している財産から残りの借金を返済しなければいけません。

しかし自宅が競売にかけられる状態では、返済できるほどの財産を所有していないことが多くあります。

返済が困難な場合には、自己破産などの債務整理も視野に入れなければいけません。

 

一方任意売却では返済できる金額が多くなり、競売に比べて借金の残額が少なくなります。

残った借金について債権者と交渉することで、その後の返済方法を考慮してもらえる可能性があります。

引き渡し時期や引っ越し費用

競売は裁判所の決定に従って手続きが進みます。

引き渡し期日も裁判所が決定し、それに応じない場合には強制執行によって立ち退かされることもあります。

 

一方任意売却であれば売主と買主の間で契約できるため、住宅の引き渡し時期を調整しやすくなります。

また任意売却では、引っ越し費用や売却にかかった経費を売却益から捻出できる可能性があります。

全額返済に充てなければならない競売と違い、売却後の生活も続けやすくなります。

プライバシー

競売にかけられると、住宅の情報は競売物件として公表されます。

住所や外観が公表されることで、知人に経済的な困窮を知られてしまう可能性があります。

しかし任意売却では、通常の不動産売買と同じように不動産情報が公開されるため、経済的な困窮によって売却する事実を知られてしまう可能性が低くなります。

まとめ

この記事では競売と任意売却の違いを解説しました。

どちらも住宅を売却して得たお金で返済する方法ですが、競売は裁判所によって強制的に進められるのに対し、任意売却では自分の意志を反映させながら手続きを行えます。

任意売却であれば市場価格で売却できる可能性があり、競売よりも大きなメリットを得られることもあります。

借金の返済でお困りの方は、弁護士までご相談ください。

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山口 海先生

山口 海Yamaguchi Kai / 千葉県弁護士会

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経歴
2009年
千葉県立成東高校卒業
2014年
明治大学法学部卒業
2017年
明治大学法科大学院修了
司法試験合格
2019年
弁護士登録
しおかぜ法律事務所設立

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資格者氏名 山口 海(やまぐち かい)
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