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不動産を巡って不適切な行為・違法行為が行われた

不動産をめぐるトラブルには様々なものがあります。

当記事では不動産取引における、不適切な行為や違法行為について例を挙げてご紹介をしていきます。

不動産の二重売買

不動産を購入したものの、売主が自分以外の買主に対しても売買をしていたというトラブルがあります。

このような状態を二重売買といいます。

自身の購入した不動産が二重売買の状態となっていた際には、不動産を手に入れることができるのでしょうか。

また、売主に対する責任追及は可能なのでしょうか。

 

基本的に不動産の二重売買が行われた場合には、売買の成立が早い方ではなく、不動産の所有権移転登記が先になされた方に所有権が成立することとなります。

そのため、自分以外の購入者が先に登記を完了してしまったような場合には、不動産を取得することができません。

 

このようにご自身が不動産を取得できなくなってしまった場合には、売主に対して債務不履行責任を追及することができます。

債務不履行責任の内容としては、契約の解除と損害賠償請求です。

まず、契約の解除をすることによって、契約当事者双方に原状回復義務が課せられます。

もっとも不動産の購入者に関しては、不動産を取得することができなかったため、特に売主に対して返却すべきものはありません。

他方で売主はすでに代金が全額支払われている場合や、頭金として不動産代金の一部を支払われている場合にはそれらを買主に対して返還する義務が生じることとなります。

 

次に損害賠償請求についてです。

損害賠償の額としては、原則として履行ができなくなったときの不動産の時価を請求することが可能となっています。

もっとも例外として、不動産の価値が優先買主に登記を移転した後に上昇しており、なおかつ売主がその不動産価値の上昇を予見できていたといえるような場合には、上昇後の時価による損害賠償請求をすることができることがあります。

 

このように、売主に対しては責任追及をすることができますが、自分以外の買主についてはどのような対処が可能なのでしょうか。

 

基本的に民法における不動産の取扱いは、上記で説明したように登記の先後によって決することとなります。

またそれを規定している民法177条は購入者の悪意や過失の有無まで求めていないため、単に他に購入者がいたと知っていただけでは、自身に登記を移すことを請求することができません。

 

しかしながら、背信的悪意者論という考え方があり、保護に値しない利害関係人や主観的態様により登記がないことを主張することが許されない者に関しては、例外的に第三者には該当しないとして、登記請求が認められる場合があります。

不動産トラブルはしおかぜ法律事務所にお任せください

不動産関係のトラブルが発生した場合には、当事者間のみで解決することが難しい場合が非常に多くあります。

しおかぜ法律事務所では、不動産関連のトラブルに関しても専門的に取り扱っておりますので、現在お困りの方は一度ご相談にお越しください。

 

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山口 海先生

山口 海Yamaguchi Kai / 千葉県弁護士会

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経歴
2009年
千葉県立成東高校卒業
2014年
明治大学法学部卒業
2017年
明治大学法科大学院修了
司法試験合格
2019年
弁護士登録
しおかぜ法律事務所設立

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